いそがしい会社員の投資は、インデックス投資でほぼ決まりですが、インパクト投資という考え方も知っておいて損はないですね。
このインパクト投資というのは、今では世界中に広がっていて、日本も今その流れを追っているんです。
また、インパクト投資の親玉である、ESG投資というのは既に、日本のGDPのなんと15倍以上にも達しているんです。
つい先日も、こちらの記事がありました。
FP(ファイナンシャルプランナー)として、何だか見逃せないんですよね…。
そこで、とりあえず色々と自分なりに勉強をしました。 インパクト投資がどのような投資なのかを、基本をおさらいしてみましょう。 インパクト投資の説明の前にですが、ESG投資といのを聞いたことがありますか❓
ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)Governance(ガバナンス、経営統治)の略で、この3つを評価に加えた、投資のことをESG投資と呼ぶんです。
ESG投資のその前身は「社会的責任投資(SRI)」です。
2006年に国連が発表した、責任投資原則(PRI、SRIの大元)は、ESG投資の原典となっていて、2017年4月時点で、なんと世界1,700を超える機関投資家が署名しました。
因みに、GPIFも2015年に、PRIに署名しているんですね。
さらに、PRIを元にした世界のESG投資額ですが、2016年末時点で23兆ドルに達していて、ESG投資と明確に分類はされなくっても、PRIに署名した機関投資家の投資額ですが… なんと、2017年4月末時点で、68.4兆ドルにも達しているんですよね。
1ドル110円の計算なら、7,524兆円と、日本のGDPが約500超円ですから、日本の約15倍以上にも達しているんですよね。 ESG投資が、世界でいかに広がっているかが、よく分かりますよね。
話がちょっと長くなりましたが、インパクト投資とは、ESG投資の一種になります。
基本的に、ESG投資に似ているんですが、違うところもあるようなんですね。
こちらをご覧下さい。
インパクト投資~その意義と推進~(一般財団法人 社会変革推進財団 2021/3/25)~。
要はインパクト投資って、近年、急拡大しており2020年時点でなんと、世界で7,150億ドル(78.7兆円)、日本で5,126億円規模になりました。 この資料の定義によれば、インパクト投資は、環境・社会課題への、インパクト創出とファイナンシャルリターン達成を、同時に実現するものであり、様々なアセットクラスが対象なんですね。 そして、ESG投資とインパクト投資との違いとして、インパクト投資なんですが、(1)(ESG)企業が、自ら生み出す外部不経済の削減(インパクト)環境・社会課題のプロアクティヴな解決を目指す。
(2)(ESG)長期的企業価値向上(インパクト)+ 影響(インパクト)を計測・可視化する。
(3)インパクト創出管理を通じ、インパクトを最大化する。
以上、3点のポイントがあります。
つまり、ESG投資が理念・概念に近い投資なのに対して、インパクト投資は、その影響を「計測・可視化」している点に最大の特長があるようですね。 また、政府がマッチング拠出のような形で、インパクト投資に関与をすることもあるようですので、今後は様々な箇所で注目はされていくと予想ができるんですよね。
基礎知識は、これで分かったとして、本当に理解をしてほしいのは、こうした、投資が出てくる背景なんですね。
端的にいえば、1.儲かればなんでも良いや的な、資本主義の負の側面を無視できなくなってきたとか、2.資本主義だけでは解決できない社会課題が、たくさん残されていることに気づいたからなんです。
1.に関して言えば、皆さんがお気づきの通り、例えば、地球温暖化の問題がありますね。
純粋に資本主義で言えば、出資先の企業さえ儲かれば良くって、石炭でも何でも、とにかく安い燃料を沢山使いまくり、そして、生産をする方向へと突っ走っていくことになります。 でも、それだと一時的に儲かったとしても、持続可能ではないんじゃないの ❓というような、反省が出てきて、それが、ESG投資の概念に繋がっています。
上の資料でいうところの、企業が自ら生み出す外部不経済の削減とは、このことなんですよね。
つまり、インパクト投資では更に一歩前に進んで、社会に取り残された課題をインパクトの形で可視化をして、解決していきましょう❗️という発想からなんですよね。
この、インパクト計測と投資が、2.の社会課題を解決していく原動力になっているんです。
もちろん、インパクト投資だけで残された、全ての社会の課題が、解決するわけではないんだけど、いわゆる儲け話だけでないところへと、お金が流れるっていうのは、なんだか未来に期待が持てるんですよね。
最後に、相変わらずメインの投資は、インデックスで構わないと思いますが、ほんの少し、今後はサテライト投資として、ESG投資やインパクト投資を、意識してみても面白いのではないのかなと思います。
世界と日本の潮流ですので、今後も、私はファイナンシャルプランナー(FP)として乗り続けていきます。
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